増築リフォームによって、念願の広い空間を手に入れた。しかし、その喜びと同時に、忘れてはならないのが「税金」の問題です。建物を増築すると、その翌年から、毎年支払う「固定資産税」が増額されることになります。これは、増築が、建物の資産価値を高める行為と見なされるためです。後から「こんなに税金が上がるなんて知らなかった」と慌てることのないように、事前にその仕組みを正しく理解し、資金計画に織り込んでおくことが重要です。固定資産税は、毎年1月1日時点での、土地と家屋(建物)の所有者に対して課される市町村税です。その税額は、自治体が評価して決定する「固定資産税評価額」に、標準税率である1.4%を掛けて算出されます(税率は自治体によって異なる場合があります)。家屋の評価額は、新築時に、その建物の大きさや構造、使用されている建材(屋根、外壁、内装材など)、そしてキッチンや浴室といった設備のグレードなどを基に評価されます。増築を行うと、この家屋の評価額が再評価されることになります。具体的には、増築が完了した後、市町村の税務課の職員が、家屋調査のために自宅を訪問します。そして、増築された部分の床面積や、どのような材料が使われているか、どのような設備が追加されたかなどを現地で確認し、その価値を評価して、既存の建物の評価額に上乗せします。この新しい評価額に基づいて、増築が完了した翌年度から、固定資産税が再計算され、増額される、という仕組みです。どれくらい税金が上がるかは、増築した面積や仕様によって大きく異なります。例えば、単に部屋を一つ増やした場合と、キッチンやトイレといった水回り設備を含めて増築した場合とでは、後者の方が設備の評価額が高くなるため、税金の上昇額も大きくなります。また、増築に伴って、法務局で「建物表題部変更登記」という手続きが必要になることも忘れてはなりません。これは、建物の現況(床面積など)を、登記簿の内容と一致させるための手続きで、土地家屋調査士に依頼するのが一般的です。増築は、物理的な空間だけでなく、家の資産価値そのものを増やす行為です。固定資産税の増加は、その価値向上の証と捉えることもできます。事前にリフォーム会社や専門家に相談し、おおよその増額分を把握した上で、無理のない計画を立てることが大切です。
増築したら固定資産税はどうなる?