リフォームを機に、今の流行を取り入れたお洒落な部屋にしたいという要望は多いものです。近年の壁紙のトレンドは、単なる色や柄の流行に留まらず、素材感のリアリティや、個性を表現するための多様なスタイルへと広がっています。例えば、本物のコンクリートやレンガ、木材と見紛うような高精細なプリント技術を駆使した壁紙は、手軽にインダストリアルやヴィンテージな雰囲気を演出できるため、依然として高い人気を誇っています。また、地球環境への配慮から、自然由来の素材を使用した壁紙や、リサイクル素材を配合した製品も注目を集めています。しかし、トレンドを追いすぎるあまり、数年で飽きてしまうような選び方は避けたいところです。長く愛せる住まいにするための選び方のコツは、トレンドを「エッセンス」として取り入れることです。部屋の四面全てを流行の色にするのではなく、一面だけ、あるいはクローゼットの中やニッチなスペースだけにトレンドカラーや大胆なパターンを採用する手法が有効です。これにより、個性を出しつつも、ベースとなる空間の落ち着きを損なうことがありません。最近では「ニュアンスカラー」と呼ばれる、複数の色が混ざり合ったような絶妙な中間色が人気ですが、これらは光の当たり方で表情が繊細に変化するため、飽きがきにくく、かつ洗練された印象を与えてくれます。また、グレイッシュな色味をベースにした「グレージュ」は、和洋どちらのスタイルにも馴染みやすく、今の時代に合った穏やかな暮らしを演出するのに最適です。壁紙は数十年使い続けるものではなく、十年前後で張り替える消耗品という側面もありますが、それでも毎日の生活の舞台となるものです。今の気分を反映させつつも、十年後の自分がその部屋でくつろいでいる姿を想像できるか。そんな視点を持って最新のカタログを開いてみてください。トレンドという波を上手に乗りこなしながら、自分の価値観にフィットする一枚を見つけ出すプロセスこそが、リフォームという創造的な作業の醍醐味と言えるでしょう。
飽きのこない壁紙選びのために知っておきたい最新トレンドの活用