網戸の張り替えは、網戸本体、ゴム、ローラー、カッター、クリップの五種の神器があれば誰でも自宅で行うことができます。しかし、道具を揃えただけで安心してはいけません。それぞれの道具をいつ、どのように使うかという「流れ」を意識することが、スムーズな作業には不可欠です。まず、網選びについては、窓の大きさを測り、上下左右に五センチメートル以上の余白ができるサイズを購入することが鉄則です。小さすぎると張り直しがきかず、大きすぎると作業中に網が邪魔になります。網押さえゴムは、古いものを一部切り取ってホームセンターへ持参し、同じ太さか、あるいはわずかに太いものを選ぶと間違いがありません。作業中、網をサッシに乗せたら、まずは対角線上にクリップを配置し、網がピンと張った状態を確認します。ローラーでゴムを押し込む際は、いきなり強く押し込むのではなく、まずは表面をなぞるように軽く位置を決め、その後にしっかりと二度押しして定着させます。このとき、網を外側へ軽く引っ張りながらローラーを動かすと、シワのない仕上がりになります。コーナー部分は、ローラーを転がすのを止め、ローラーの角を垂直に押し当てるようにしてゴムを曲げると、角まで綺麗に収まります。カッターで網を切る際は、サッシの縁に刃を当てるのではなく、一段下がったゴムの外側の溝に沿わせるように動かします。これにより、切断面が溝の中に隠れ、見た目がスッキリとするだけでなく、切り口から網がほつれてくるのを防ぐことができます。もし作業中にゴムが足りなくなってしまったら、無理に伸ばして埋めるのではなく、一旦作業を止めて同じ種類のゴムを買い足す勇気も必要です。隙間があると、そこから蚊や小さな羽虫が入り込んでしまうからです。また、張り替えが終わった後には、戸車にシリコンスプレーを吹きかけるなどのメンテナンスも併せて行うと、網戸の動きそのものが軽くなり、まるで新品に取り替えたかのような満足感が得られます。道具を正しく使い、丁寧な工程を積み重ねることが、確実な成果への唯一の近道です。