日本の住宅事情において、洗面所は一坪程度の限られたスペースであることが多く、リフォームに際してはいかに広さを演出するかが大きな課題となります。空間を広く見せるための第一のポイントは、色の視覚効果を最大限に活用することです。壁紙や洗面台のカラーをホワイトやライトベージュといった明るい色調で統一することで、光を反射させ、開放感を演出できます。また、床材も同様に明るい色を選び、廊下からのつながりを意識したデザインにすることで、視線が奥へと伸び、実面積以上の広さを感じることが可能になります。次に有効なのが、フローティングデザインの洗面台です。洗面台を壁付けにし、足元に空間を作ることで、床の見える面積が増え、部屋全体が軽やかな印象になります。この浮いたスペースには、ヘルスメーターや踏み台などを隠して収納することもでき、利便性も損ないません。さらに、鏡のサイズ選びも重要です。横幅いっぱいの大きな鏡を設置すれば、鏡の向こう側に空間が広がっているような錯覚を与え、劇的な広見え効果が期待できます。収納不足の解消には、壁の厚みを利用したニッチ収納が効果的です。壁をくり抜いて棚を作ることで、通路を狭めることなく、歯ブラシや化粧品などの小物をすっきりと収めることができます。ドアについても、開き戸から引き戸に変更することで、デッドスペースを無くし、有効活用できる面積を増やすことができます。照明は、天井に埋め込むダウンライトを採用して凹凸を減らすとともに、鏡の上下にライン照明を配置して壁面を明るく照らすことで、空間に奥行きを持たせることができます。このように、視覚的な工夫とデッドスペースの徹底的な排除を組み合わせることで、たとえ狭い洗面所であっても、窮屈さを感じさせない快適でスタイリッシュな空間へと生まれ変わらせることができます。リフォームの際には、現状の寸法に縛られすぎず、自由な発想で空間の可能性を探ることが大切です。
狭い空間を広く使う洗面所リフォームの工夫